都市計画と市街地環境の整備
高層ビルの周囲には広場や広い空き地があることが多いのはなぜか、考えたことがありますか?
高度経済成長期を経て日本人の大多数が都市住民となりました。そして産業、文化などを生み出し成熟した都市型社会を創り上げました。近年では国際化・情報化が進み、これにあわせて都市構造の変化も望まれています。都市の環境は時代とともに変わっていくことが明らかで、常に新たな時代の要請に沿うよう建築行政は対応してきました。
土地の高度有効利用促進の要請に応えるために誕生したのが、敷地内に広い空き地を設ける建築計画に対し、容積率や高さ制限など規制の緩和を求める制度です。高層ビルの周りに広場が多いのはこの制度を利用し建築をしているからなのです。
このように市街地環境を整備するための都市計画制度をご紹介します。
■総合設計制度(法59条の2、令136条)
建築基準法59条の2「敷地内に広い空き地を有する建物の容積率等の特例」の規定に従い、特定行政庁の許可により容積率や高さの規定緩和が適用される制度を「総合設計制度」と呼びます。
総合設計制度は、敷地内に一般に開放された広場・歩道などのオープンスペースを設ける建築計画に対し、容積率や高さの緩和を適用することで市街地環境の整備改善と土地の高度利用を図ることを目的にして作られた都市計画制度です。
■ 複数建築物に対する制限の特例
建築基準法では、一つの敷地に対して一つの建物、というのが原則となっています。しかし一定の条件に適合する場合、複数の敷地を同一敷地として扱い、規制の緩和を行う特例を認めています。
「一敷地一建築物」の原則は、敷地の細分化を進めましたが、敷地内で適法な建築物が建築されいても、必ずしも良好な環境の市街地を形成していないという現実を作り出してしまいました。敷地ごとに規制をするだけでは、人々が暮らしやすい良質な市街地環境を確保し、さらに土地の有効利用を行うのは難しいのです。これがこの制度を創立させた大きな理由です。
この特例には更地(一団地)に2つ以上の構えをなす建築物を総合的設計によって建築するものと、既存の建築物がすでに建築されていることを前提とした総合的見地から建築物を建築する2種類があります。
この特例を受けるためには定められた基準に適合していること、または許可が特定行政庁によってなされていなければいけません。さらに、この特定の認定または許可を申請する場合は、対象区内にある他の所有者または借地権者の同意を得なければいけません。
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